ダイヤモンドのシェイプ

ダイヤモンドのシェイプとは?

人気のあるダイヤモンドのシェイプのガイドです。

Round Brilliant Cut

ダイヤモンドリングにおいて、最もポピュラーといえるカットです。57~58面体で構成されたファセット(断面)は、「Brightness(明るさ)、Fire(虹色の光)、Scintillation(煌めき)」というダイヤモンドの輝きの要素を最大限に引き出し、光学的・数学的にもっとも効率的にダイヤモンドの輝きを映すカットと言われています。このカットはマルセル・トルコウスキーが発明しました。彼はダイヤモンド加工職人の名家、トルコウスキー家に生まれた宝石職人で、数学にも秀でていたためダイヤモンドカットを数学的に分析し、このカットの理論を大成することができたのです。

Marquise Cut

1745年、フランス王ルイ15世はポンパドール夫人にマーキス(侯爵)の称号を与えました。ポンパドール夫人はルイ15世の公妾、芸術に親しみ美食家としても知られ、フランスで初めてバゲット型のパンを考案した女性です。その頃パリに現れた舟型のダイヤモンドを、ポンパドール侯爵に敬意を表して、マーキスと名付けたのです。ダイヤモンドにマーキスカットが多いのは小粒でも輝きが強いからです。なお、マーキスカットは同一カラットのほかの形より大きく見えるうえ、複数個を組み合わせて羽、蝶、水滴、花など様々なモチーフを作ることが多く、大変華やかな印象になることでよりジュエリーを楽しむことが出来ます。

Cushion Cut

ピローカット(枕型)とも呼ばれます。ファセット(宝石の平らに磨いた面)はラウンド・ ブリリアン・カットに似ていますが、より大きくなっています。そのため、多くの光を捉 え、美しく輝きます。縦横の比率は1:1もしくは長方形の1:1.2付近が美しいと言われて います。かつてはダイヤモンドの原石を無駄なく利用するために、最低限のカッティング で仕上げられていたため、1850年より前のダイヤモンドの殆どがクッションカットでした 。なお、現代でも、その角が丸く、シャープな中に女性的な優しさが感じられるクラシックのイメージを好んで楽しみたい方に大変人気があります。

Emerald Cut

エメラルドカットという呼び方は、コロンビア産のエメラルドがこの形にされることから定着しました。エメラルドカットの美しさのポイントは透明度と姿の良さです。ダイヤモンドカッターは「エメラルドカットにおいては、素材の欠点を隠すことができない」と言われているため、素材の良さが特に要求されます。ラウンドやマーキスカットのようにきらきら輝くのではなく、落ち着いた品格のある仕上がりになるのがエメラルドカットの特徴です。日本では1950年代に特に好まれました。おそらくそれはエメラルドカットの持つ控めであり、芯の強い美しさが、和服にとてもよく合うからだと思います。

 

Oval Cut
オーバルカットは、丸みを帯びた両端の楕円型が特徴です。指輪にした場合、大きいサイズであっても横幅が指からはみ出さないためデザインしやすく、同じカラット数のラウンドカットと比較すると表面積が大きいため、大きい石ととても相性がいいカットです。丸みのある優しいフォルムは指輪にした際にどんな指にでもよく似合い、指を長く見せてくれます。オーバルカットのジュエリーは楕円の比率でかなり印象が変わります。最も人気の比率は1:7:1で、かなり細長い形になります。ダイヤモンドの場合、そのような原石を見つけることが難しいため、一般的に人気なのは1:3:1や1:4:1となっています。

Princess Cut

プリンセスカットのダイヤモンドは、尖った角と逆ピラミッド型の底面を持つスクエアカットの石です。石全体を大きく見せるために、完全に正方形にするか、縦、横の比率を1.05~1.10:1になる様にカットされています。丸いラウンドブリリアントカットは、最も人気がある一般的なダイヤモンドシェイプかもしれませんが、プリンセスカットもまた 、時代を超越したモダンで幾何学的なシルエットを誇りながら、ラウンドブリリアントを魅力する輝きを放ちます。プリンセスカットダイヤモンドのトップ・テーブルファセットは、ラウンドカットダイヤモンドに見られるものよりも、はるかに大きくなっています。これにより、より多くの光が入るため、石がより明るく白く見えます。

Pear Cut

梨の形をしているためペアシェイプと呼ばれていますが、一方で涙の粒のようなシェイプしているため、ティアドロップカットの名前でも知られています。デザイン性が高く、女性らしい柔らかい雰囲気が特徴です。ディアドロップだけあって、揺れるタイプのイヤリングやネックレスにもよくデザインされます。また、小粒をマーキスカットのように複数個を使って花びらモチーフとしてもよく使われます。指輪の場合、縦長の形を生かし、オーバルカット同様、指を細長く見せてくれる効果もあります。1粒で大粒のものは大変上品な雰囲気を醸し出すので、年配の方からも絶大な支持を得ています。イギリス王室が所有する世界最大級のダイヤモンド「カリナン1世」もまさに天才ダイヤモンドカット師「ジョセフ・アッシャー」によって、このペアシェイプにカットされています。

Asscher Cut

かつてイギリス王室御用達の天才カット師ジョセフ・アッシャーが開発した、シンメトリーが美しいカットです。ダイヤモンドは丸くないと輝かないという常識にとらわれない究極なスクエアカットとも呼ばれるほどのカットです。アッシャーカットは階段状になっていて、ラインで輝くため、石の内側までしっかり見えることができ、透明感の大変高いカットになっています。ラウンド・ブリリアン・カットの58面に比較して、アッシャーカットは74面になっていて、1.5倍ほどのカットが施されていて、暗いところでもよく輝きます。

Trillion Cut

トリリアントカットの標準的なファセット数は43です。トリリアントカットの宝石は三角形のシェイプを基にしています。通常は角を切り取った形で、ファセットのデザインも多様です。トリリアントカットは輝くファイアの華やかなくさびを作りだします。宝石を上面からみてみると、キューレットが通常テーブルの真中に見え、パビリオンに均整がとれていることが分かります。側面から調べると、ガードルとテーブル・ファセットが通常は平行になっていて、パビリオンのメイン・ファセットは通常キューレットから垂直にガードルと交わるまで伸びています。

 

Heart Cut

ハートは、愛とロマンスの象徴ともいえる形です。そのため、欧米では婚約指輪でも大変人気なカットとなっています。かつてあの有名な映画タイタニックでローズが海に投げ捨てた宝石は、ルイ16世が所有していた56ctのブルーダイヤモンドのネックレス「ハートオブブルーオーシャン」でまさに見事なハートシェイプです。ハートシェイプのカットは65面体にカッティングされたハートの形で、非常に高い技術を要する形です。ダイヤモンドの場合、カットできる原石が少ないため、大変高額になりますが、その愛らしい形は女性に大変人気なカットです。一般的に理想で人気な縦横比は1:1となっています。

 

Radiant Cut

ラディアントカットはエメラルドシェイプの「ステップカット」と、ラウンドシェイプの「ブリリアント・カット」を組み合わせたカットです。両方の長所が組み合わさって、輝き(白色の光)とファイア(虹色の光)を最大化するために、1977年にヘンリー・グロス ・バードによって開発されました。エメラルドカットの上品さと、ブリリアント・カットの美しい輝きを同時に楽しめるカットです。ラディアントカットは強度も強く、石から力強さを感じられ、エメラルドカット同様和服にもよく合います。また、大きめの石がとてもよく似合うカットになります。

 

Carre Baguette Cut

イタリア語の「bacchetta(棒・杖)」から名前を取ったバゲットカットは、スマートな長方形が印象的であり、カット面はおおよそ20面で、縦のラインが際立つデザインです。宝石の原石のなかには、はじめから長方形の結晶を持つものも少なくありません。このような宝石に施すカット方法としても、バゲットカットは適していると言えるでしょう。他に類を見ない特徴的な形状は、シャープで知的な印象を演出してくれるはずです。

それぞれのダイヤモンドの形には、それぞれの物語と美しさがあります。お客様のスタイルや好みにぴったり合った一石をお選びいただけます。 また、希少でユニークな形のダイヤモンドも多数取り揃えております。
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